2024年から英検は新形式になり、リーディングとライティングは問題数と時間が見直しされました。
ライティング問題が増えたことにより、リーディングにかける時間配分が非常に重要になってきました。
リーディングでは前半の空欄補充問題でなかなか得点できなかったり、長文問題で時間をかけすぎてしまうといった問題点が多々あります。
対策なしで試験に挑むと当日思わぬ結果になるかもしれません。
この記事では、英検準2級のリーディング・長文対策について詳しく解説していきます。
全体的な学習ロードマップが知りたい人は別記事で解説しているので、こちらの記事も確認してください。
英検準2級のリーディングのポイント
ここでは2024年から新形式となったリーディング問題について解説していきます。
もし、古い参考書や情報で勉強している方がいれば問題数や時間配分を気をつけないといけないので、あらかじめ確認しておきましょう。
新形式のリーディング問題はどんな内容?
まず新形式のリーディング問題を知らない人のために解説をすると、2024年の第一回試験から試験の内容が変わっています。
今回ご紹介するリーディングは37問から29問に減っています。
過去と比べて問題数が減った分、試験当日の負担は減っていますが、対策方法などは変わりはありません。
ただし、ライティング問題が1問から2問に増えたことにより、リーディングを早めに終わらせてライティングに使う時間を確保しておかなければいけません。
新形式ではリーディングとライティング合わせて80分です。
時間配分の目安はリーディング45分+ライティング35分です。
見直しの時間も考えると上記の時間よりも早めに終わらせることが必須です。
リーディング問題の内容は?
英検準2級のリーディング問題は下記のとおりです。
大問 | 内容 | 問題数 | 時間配分 |
---|---|---|---|
1 | 短文の空欄補充 | 15問 | 10 |
2 | 会話文の語句補充 | 5問 | 5 |
3 | 長文の語句補充 | 2問(長文1つ) | 10 |
4 | 長文の内容一致選択 | 7問(長文2つ) | 20 |
全29問を45分以内に終えるには上記の時間配分で取り組む必要があります。
大問1と2はできるだけ素早く空欄を判断し、大問3と4は長文を理解するスピードが必要となります。
最低限とっておきたい点数
英検の採点方式はCSEスコアという指標を使っています。
CSEスコアは1問ごとに点数が決まっている訳ではなく、受験者の回答や難易度を考慮して採点される仕様です。
それゆえ受験者が具体的な点数を出すことは出来ません。
ただし、過去の英検試験の傾向からすると4技能それぞれで6割が合格ラインです。
あくまで目安ですが、29問中18問の正答率を目指して頑張りましょう。
リーディング大問別の特徴と対策方法
それでは大問別に具体的な学習方法を解説します。
各問題の特徴を捉えて、それぞれの対策の方法を確認しましょう。
【大問1】短文の語句補充
大問1は15問の短文の語句補充問題です。
前半が単語、後半で熟語と文法知識を問われます。
意味を知っていれば解ける問題が多く日頃の単語学習が得点の分かれ目です。
単語学習はパス単を利用して学習しましょう。
大問1は15問を10分以内に解きましょう。
パス単を仕上げていれば大問1で7割以上の得点はできるはずです。
残り3割は基本の文法知識を固めることで対策していきましょう。
【大問2】会話文の語句補充
大問2は5問の会話文の語句補充問題です。
同僚や友人との会話やお店でのシチュエーションが多いです。
大問2の有効な対策は、会話文でよく使われる表現を知ることです。
会話でよく出てくる依頼表現やお店や施設などのんシチュエーション別の表現を知っているほど得点しやすくなります。
教材を利用される方は下記の教材を利用すると良いでしょう。
教材を利用されない方は、サンプル問題や過去問に一度目を通すことをおすすめいたします。
友人との会話やお店での会話など似たようなシチュエーションが多く、共通するフレーズなどを学習することが出来ます。
大問2は5問を5分程度で解きましょう。
【大問3】長文の語句補充
大問3は2問の長文の語句補充問題です。
大問1や大問2と違い空所の前後だけで判断するのが難しく、前後の文章や全体的な流れを把握する必要があります。
長文読解のコツは文章の展開とつなぎ言葉に着目することです。
レポートやメールなどの長文問題は、「前置き→本文→結論」という流れで構成されていることが多いです。
全体の構成を掴んだ上でつなぎ言葉を意識して読むことで話の筋が掴みやすくなり、質問で問われている部分の回答がどのあたりにあるか判断しやすくなります。
つなぎ言葉とは下記のようなものです。
- also(また)
- In addition(加えて)
- for example(例えば)
- however(しかし)
このようなつなぎ言葉を意識して読むと、前後の文との関係性がより明確になり文章単位で意味をとりやすくなります。
日々の学習としては、つなぎ言葉でよく使われている英単語を覚えることと、過去の長文問題を解いて問題形式になれることです。
また、問題の選択肢では言い換え表現が用いられたりしている点も注意しておきましょう。
大問3は2問を10分程度で解きましょう。
【大問4】長文の内容一致選択
大問4は7問の長文の内容一致選択の問題です。
大問4は、大問3よりも全体像の理解が必要で難易度が上がります。
読解のポイントは、大問3と同様に文章の構成とつなぎ言葉に着目して読み進めることです。
リーディングセクションの最後の項目ですが一番集中力が求められる箇所です。
ここに時間をかけすぎると、最後のライティング問題に影響が出るので時間配分の意識は非常に重要です。
ライティングに支障が出ないように時間を確認しながら、最悪の場合は分からない部分は後回しにするのも得策です。
大問4は7問で目安は20分です。
長文読解に使えるテクニック
試験当日に使える問題を解く際のテクニックをご紹介します。
長文読解は苦手な人も多く対策やテクニックを押さえているだけでも他の人よりもリードできます。
次の3つを意識しながら問題を解いていきましょう。
(大問3)空所の前後を集中的に読む
大問3の長文読解は空所の穴埋めです。
大問4に比べると全体の文章量は少なめで全文を読んでも問題ありませんが、出来るだけ無駄や労力を使わずに回答する方が望ましいです。
回答の流れとしては、まず空所の一文だけ集中して読んでみましょう。
一文だけ読んで回答できる問題の場合、時間や労力をかなり削減できます。
ただ、文章中にitやthatなどの代名詞が入っている場合など前後の文章を読む必要があります。
必要に応じて前後の文章も確認して意味を取るようにしましょう。
(大問4)問題を先に読む
大問4の長文読解は、長文全体の内容について問われる問題です。
長文問題を全て丁寧に訳しているとかなりの労力になり後半に集中力の維持が難しくなる方も多いと思います。
出来るだけ不要な箇所に労力を使わないのがベストです。
大問4では問題文を先に読んで、問われている部分のみを集中的に読解するようにしましょう。
文章全体の意味をとることも重要ですが流れだけ掴めれば十分です。
問われている部分だけを集中して読むようにしましょう。
分からない問題は後回しにする
筆記試験の最後にはライティング問題があります。
長文読解で全ての力を使い果たしていてはいけません。
ライティングは1問で得点比率が最も高く手を抜いてはいけない部分です。
時間は最低でも30分は残しておきたいので、残り時間を考慮して先にライティングを解くなどの臨機応変な対応が必要となります。
もし時間が差し迫ってきた場合は、キリのいいところでライティング問題に移り、ライティングが終わって残り時間で問題を解くようにしましょう。
まとめ
リーディングは問題数も多いことから、日頃の学習をしてるかどうかで得点は大きく分かれます。
長文読解は苦手な方も多いので、事前に過去問を解くなどして試験当日に向けて慣らしておくと良いでしょう。
ライティングに関しては別記事でまとめていますのでこちらの記事も参考にしてみてください。
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